生理痛を和らげる方法とは？原因や症状、具体的な改善方法について解説
女性の悩みのひとつとして「生理痛」が挙げられます。生理痛の程度は人によってそれぞれ異なり、「さほど苦しくない」と答える方がいる一方、「生理痛がひどくて仕事ができない…」と悩んでいる方も少なくありません。
そこで今回は、生理痛の主な原因や症状、生理痛を和らげる方法について解説していきますので、つらい生理痛にお困りの方はぜひ最後まで読んでみてください。
生理痛が生じる主な原因
まずは、生理痛が生じる主な原因から見ていきましょう。
プロスタグランジンの過剰分泌
生理中は、プロスタグランジンと呼ばれるホルモンの分泌が促進されます。プロスタグランジンは、子宮を収縮させて血液や子宮内膜を身体の外へ排出させる役割を持っています。このプロスタグランジンの分泌量が増加すると、子宮が圧迫されて下腹部や腰に痛みを感じやすくなるのです。
子宮の出口が小さい
出産経験がない方の場合、子宮の出口が小さいため生理痛を起こしやすい傾向にあります。子宮の出口が小さい場合、子宮内の経血が身体の外に排出されにくいため痛みが生じやすくなるのです。
身体の冷え
身体の冷えも生理痛の原因として考えられます。身体の冷えによって血液の流れが悪くなると、プロスタグランジンが骨盤内に蓄積しやすくなるからです。また、プロスタグランジンには血管を収縮させる働きがあり、生理期間中は身体が冷えやすいことに注意が必要です。
ストレスの蓄積
仕事や育児などでストレスが溜まっている場合、ホルモンや自律神経のバランスが崩れて血行不良を引き起こし、生理痛がひどくなります。また、自律神経のバランスが崩れて体温調節機能が低下すると身体が冷えやすくなり、その結果痛みが悪化するケースも少なくありません。
生理痛の代表的な症状
続いて、生理痛の代表的な症状を4つご紹介します。また、症状が現れる原因も併せて解説していきますので、自分の症状に照らし合わせながらチェックしてみてください。
腹痛
生理中に分泌されるプロスタグランジンは、子宮から経血を出すために欠かせない存在ですが、同時に痛みなどの症状を引き起こす成分でもあります。つまり、プロスタグランジンが多く分泌されると下腹部に痛みが生じることになります。
腰痛
生理痛の症状として、腹痛だけでなく腰痛にも悩まされている方も少なくありません。腰痛の原因も腹痛と同じプロスタグランジンであり、子宮周りの血流が停滞して骨盤や腰に痛みが生じます。
頭痛
生理のときに生じる頭痛は主に女性ホルモンのエストロゲンが関係しています。生理前になるとエストロゲンの分泌量が減り、同時に神経伝達物質であるセロトニンの分泌も減少しますが、これによって脳内の血管が拡張して頭痛が生じるといわれています。なお、生理中の頭痛は痛みの程度が強く、さらに症状が長期間続くことも珍しくありません。
吐き気
プロスタグランジンの分泌が盛んに行われると、吐き気の症状に襲われることもあります。プロスタグランジンには、子宮だけでなく胃腸も収縮させる働きがあるからです。胃腸が収縮すると、胃の不快感が吐き気として現れます。
生理痛を和らげる7つの方法
生理によって生じる症状はどれもつらいものなので、できる限り和らげたいと思うのが心情です。ここからは、生理痛を和らげる方法について解説していきますので、自分に合う方法があればぜひ一度試してみてください。
身体を温める
生理期間中に限ったことではありませんが、あまり身体を冷やさないように意識することが重要です。カイロや膝掛けなどを活用し、お腹周りや骨盤を温めてください。また、入浴の際はシャワーで済まさず湯船にしっかり浸かることをおすすめします。
食生活に気をつける
前述のとおり、生理期間中に身体を冷やすのは好ましくないため、冷たい飲み物や食べ物などはなるべく避けるようにしてください。また、カフェインには血管を収縮させる働きがあるので、コーヒーや紅茶なども控えた方が無難といえます。
生理期間中におすすめの食材としては、子宮の収縮を緩和する働きを持つ「EPA」が豊富に含まれているサバやマグロなどが挙げられます。また、マグネシウムには身体のだるさや疲れを緩和させる働きがあるので、これが豊富に含まれているナッツ類を食べるのも良いでしょう。
楽な姿勢になる
生理痛を緩和させるためには、血流を良くするような楽な姿勢になりましょう。たとえば、座っているときには骨盤を立てて背筋をまっすぐ伸ばしてください。また、寝転ぶときには横向きになると良いでしょう。
適度な運動をする
生理痛を和らげるために、適度な運動をするのもおすすめです。身体を動かすと血流がスムーズになるだけでなく、子宮の筋肉をほぐす効果が期待できます。また、運動によるリフレッシュ効果も期待でき、生理によるストレスの軽減にもつながるでしょう。
とはいえ、生理期間中に激しい運動をすると身体への負担が大きくなります。軽い負荷がかかるストレッチやヨガを行うなど、自分にとって無理のない範囲で身体を動かすように意識してみてください。
ツボを押す
生理痛を和らげるために、ツボ押しマッサージを行うのもおすすめです。生理痛への効果が期待できるツボとしては、主に以下のようなものが挙げられます。
- 気海（きかい）
- 合谷（ごうこく）
- 三陰交（さんいんこう）
- 照海（しょうかい）
生理期間中だけでなく、月経が始まる1週間ほど前からツボ押しを始めておけば、痛みの症状を和らげる効果が期待できます。また、ツボを押す際には力を入れすぎず、気持ち良いと感じるぐらいの強さで押しましょう。
鎮痛薬を服用する
市販の鎮痛薬を飲んで生理の痛みを抑えるのも有効です。痛みを我慢しながら過ごしていると、毎月の生理のたびにつらい思いをすることになります。生理向けの鎮痛薬は多数販売されているので、自分に合うものを選んで服用してください。
アロマテラピーを活用する
アロマテラピーを活用して生理の痛みを和らげるという方法もあります。自然由来のアロマオイル（精油）には、痛みを緩和したり気持ちをリラックスさせたりする効果が期待できます。生理中におすすめのアロマオイル（精油）は、主に以下のとおりです。
- ラベンダー：神経痛、筋肉痛、頭痛などの痛みを和らげる
- ゼラニウム：ホルモンバランスを整える
- カモミール：鎮静作用によって痛みを和らげる
- クラリセージ：女性ホルモンバランスの調整、生理痛を和らげる
この他にも、牡丹やバイオレット、ジャスミ、クローブなども生理痛を和らげたり、気持ちをリラックスさせたりする効果が期待できます。
まとめ
今回は、生理痛の原因や症状、生理痛を和らげる方法について詳しく解説しました。つらい生理期間を乗り越えるためには、身体を温める、適度な運動を心がけるなどの対策が必要です。ただし、生理痛の痛みの程度は人によってそれぞれ異なるので、どうしても痛みが引かないような場合、専門家に相談して指示を仰ぐようにしてください。
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